著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

ドラ2井上広大を“1安打”でスター扱いする阪神の悪しき伝統

公開日: 更新日:

 あらためて振り返ってみるが、この初安打は試合を決める殊勲打でもなければホームランでもない。その日、初スタメンで猛打賞を記録したわけでもない。自軍がリードしている八回無死一塁の場面で代打出場して、プロ8打席目で初安打が飛び出しただけである。

 これをここまでセンセーショナルに騒ぎ立てるのはどうなんだろう。もちろん、私も虎党の一人として井上に期待しているが、ルーキーが初安打を記録しただけで一躍スター化してしまう阪神球団とそれを取り巻くマスコミ環境には危うさを感じる。

 この昔から一向に変わらない選手チヤホヤ体質は、人気球団の宿命として甘受するしかないのか、それとも悪しき伝統として球団やマスコミが改善すべきなのか。私は圧倒的に後者支持の立場だから、この既視感にあふれたローカル狂騒曲にはもはや呆れるばかりだ。「ストップ、井上のスター化」と叫びたい。

 井上はまだ19歳である。プロでの打撃成績は現時点で10打数1安打1打点、打率・100。それを肝に銘じて、この少年を応援するつもりだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」