相次ぐ市民マラソン中止 経済より心配なランナーの精神面

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 今年の東京マラソンはコロナ禍の影響で、市民ランナー約3万8000人は不参加になった。来年3月7日予定の同大会は10月17日に延期され、市民ランナーを受け入れて通常規模の開催にする予定だ。しかしそれは、来夏の東京五輪同様、あくまで主催者の希望に過ぎない。

 関西大学の宮本勝浩名誉教授の推計では、来年の東京マラソンが中止になれば、主催者、ランナー、観客、ボランティアらの消費、その他で東京都内は約290億377万円の経済的損失になるという。すでに今年の市民マラソンは次々に中止や延期になっており、今週末の25日だけでも、水戸黄門漫遊マラソン(茨城)、いわて盛岡シティマラソン(岩手)、ナゴヤアドベンチャーマラソン(愛知)など、10大会以上が開催を取りやめた。

 宮本教授は、新型コロナウイルスの影響で、今年度開催予定だった市民マラソンの大半が中止や延期になれば、経済的損失は日本全体で約7123億円にものぼると推計している。コロナ禍で国内経済の落ち込みが激しい中、バカにできない金額だ。

 市民マラソン中止の影響は「経済的損失」にとどまらない。「市民ランナー」といっても走力やマラソンに対する考えもさまざま。記録度外視の「仮装ランナー」もいるが、多くは「サブ4」(4時間以内)に挑戦するため、日々、練習に励んでいる。

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