データを生かせず…巨人はソフトBに情報戦でも負けていた
試合前のミーティングで選手が頭に入れることは多い。
打者なら、相手投手の初球の傾向。内角から入ってくるのか、外角からか。直球、変化球の割合が多いのか……。
0―0から3―2までカウントは12種類ある。打者有利、あるいは追い込まれたカウントでどう変わるのか。多くの傾向を頭に叩き込んで試合に臨む。
昨年の日本シリーズで巨人が対戦したソフトバンクの千賀滉大は、フォークを見逃されると、次の球は直球に切り替えることが多い。巨人のスコアラーが事前に収集したデータで、もし千賀と甲斐拓也の配球の傾向を把握していれば、丸佳浩が二回に喫した見逃し三振は、別の結果になっていたかもしれない。
第1戦の二回無死、カウント2―2からボール球になるフォークを見極めた。フルカウントになった6球目、内角低めに159キロの直球がきて、見逃し三振に倒れた場面だ。
これが捕手の立場になると、考えることはさらに増える。打者に変化球を見逃された後、捕手が感じないといけないヒントは主に2つある。