エンゼルス大谷翔平の二刀流復活を左右する体重管理
エンゼルスの大谷翔平(26)が、二刀流復活に向けて、まずは順調なスタートを切った。
バッテリー組のキャンプ2日目に初めてブルペン入り。個別メニューではバットを振り込むなど連日、二刀流調整に汗を流している。ジョー・マドン監督は投手主体で起用する方針を明かしている。これまで通り、打席にも立つが、投手として復活するには体重管理も鍵を握りそうだ。
昨季はトレーニングルームでの密を避けるため、ウエートを制限された。肥満防止のため食事を制限せざるを得ず、体重はベストの102キロから一時は95キロ近くまで落ちた。オフの間、トレーナーや栄養士に指導を受けて体を動かしながら増量に励み、102キロまで持ち直したという。
162試合と長丁場のメジャーでは、シーズン半ばが過ぎ、夏場にさしかかると疲労や暑さから食欲低下を招いて体重が落ちる投手は少なくない。個人差はあるものの、ボールに体重が乗らなくなるなど、パフォーマンスの低下につながるといわれる。多くの先発投手が、ベストよりもあえて太め残りで開幕を迎えるのは、夏場からの極端な体重減に備えるためだ。レッドソックス時代の松坂(現西武)が渡米2年目の2008年に明らかに太めの体形でキャンプインしたのも、1年目の途中に息切れした経験からだといわれる。
大谷は過去3年間、右肘の故障で、二刀流はもちろん、投手としてもフルシーズンを過ごしていない。複数の米メディアは二刀流の限界を指摘し始めた。未体験ゾーンの夏場を乗り越えるには増量して開幕を迎えた方が良さそうだ。