自宅でカンタン「競馬ネット投票」はじめ方 即PATの長所は
競馬ファンにはすっかり浸透しているが、今や馬券(勝馬投票券)の投票もインターネットで簡単にできてしまう。競馬場やウインズに行けない時、人混みが苦手な人にとっても便利だ。
趣味の競馬で雑誌コラムも担当していた芸能リポーターの石川敏男さん(74)もネット投票を利用するひとりだ。
「僕はずっと以前から馬券はスマートフォンで投票しています。本当は競馬場へ行って青空の下でレースを見たいところですが、何しろ無観客開催が続いていますからね。ただ、スマホひとつあればレース結果やリアルタイムオッズ(1分更新)、馬柱まで見られるからメリットは大きい。北島三郎さんや前川清さんもネット投票を利用していますよ。ただ、地方競馬の馬券まで投票できるのはどうかなあ、家にいてもやることがないから、ついつい買い過ぎてしまうんですよ」
「即PAT」ならこんなに便利
調子の悪い時は負けを増やしてしまうという意味らしい。その石川さんが利用しているのは、JRAの「即PAT(パット=パーソナル・アクセス・ターミナル)」のこと。プッシュホン電話などに対応した「A-PAT」の進化系ともいえるシステムだ。
パソコン・スマホ・携帯電話でどこからでも馬券を購入でき、会員登録は無料、JRAが指定した銀行の口座を持っている人なら登録したその日のうちにさっそく馬券購入が可能となる。A-PATは開催日前日に口座がロックされ、入出金ができなくなってしまうが、即PATなら馬券発売時間内(通常18時すぎまで)は途中出金と入金が可能。入金は1日2回まで無料(3回目以降は1回15円)だ。
「節(通常、土日の2日)が終われば、お客さまの残高は翌日午前中までに銀行口座へ自動的に振り込まれます。ジャパンネット銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、auじぶん銀行につきましては節終了当日の遅くとも24時までに振り込まれます」(JRA PATサービスセンター)
楽天銀行などは全レース終了後すぐに口座に振り込まれるので、「当たったその日に飲みにいける」ことになる。もちろん、コロナ禍が終息した後のこと。
即PATのメリットはまだある。馬券の発売開始は金曜の18時半(A-PATは土曜7時~)と早く、地方競馬やJRAが指定する海外競馬(今年は未定)も購入できる。発売締め切りも各レース発走時刻の1分前までなので、直前まで予想を吟味できそうだ。
■会員登録は10分で完了
一方、最も新しい投票システムである「JRAダイレクト」は、指定のクレジットカードで馬券を投票するタイプ。パソコン投票のみで、スマホや携帯電話からはできない。即PATと比べて月の利用額が10万円までに制限されることもデメリットだが、これは熱くなり過ぎる人にとってはメリットともなる。また、システム利用料として投票1回につき100円(税込み)がかかるが、カードのポイントが貯まっていくので単純に損とはいえないだろう。
では、実際に即PATの会員登録をしてみよう。その前にA-PAT会員でサービス利用中の人や未成年は申し込めないので注意したい。
手続きに必要な情報は、名前・生年月日・性別・郵便番号・住所・電話番号・普通預金口座の口座番号・暗証番号など。スマホの操作でも、ものの10分で登録は完了となった。
ボケ防止のためにも夢を見たい
あとは投票する前に銀行口座から即PATに入金し、大勝ちを目指すだけだ。
「無観客開催だった昨年3月から丸1年が過ぎた時点で集計すると、ネット投票全体の加入者は54万2433人の増加で、総計で約500万人に利用いただいております。また、1人当たり1日にどれくらいの金額を使っているかというと、昨年のネット投票は1日平均約1万8000円となっております」(JRA広報担当者)
最後に石川氏がこう続ける。
「ジョージ(山本譲二)には『石川さん、競馬に飽き足らずにボートレース(全24場もある)までネット会員になったらダメですよ』と釘を刺されました。でも、友人との飲み会やマージャンもずっと自粛中ですし、ボケ防止のためにも、ある程度の夢を見なければ息が詰まりますよ」
100円から投票できるので、週末のちょっとしたドキドキを楽しみたい。
◇問い合わせ ℡050・3771・2000(JRA PATサービスセンター)
平日10~17時(土=7時~17時半、日=7~17時)