【新人王候補の素顔】燕・奥川は壁にぶち当たるたびに進化

公開日: 更新日:

奥川恭伸(ヤクルト 19歳・2年目)

 高卒2年目ながら、開幕ローテ入り。球団OBからは「時期尚早だ」という声も出ているものの、むしろぶつかった壁の高さに比例して進化するのが奥川という投手だ。

 星稜高校の林和成監督は「奥川は高校時代から仲間と対戦相手に恵まれました」と、こう続ける。

「1年の秋季石川県大会の決勝戦で、日本航空石川に5回途中8失点とメッタ打ちにされた。当時の航空石川打線は全国でもトップクラス。試合はウチが逆転勝ちしましたが、『こういう相手を抑えなければ甲子園には出場できない』と肌で感じたのでしょう。それでも2年の春の時点ではまだまだ。同年の夏の甲子園で済美に逆転負け。このとき、先発は奥川だったんですが、足のけいれんで4イニングしか投げられなかった」

 林監督は「奥川はああ見えて男気のある性格ですから」と、さらに続ける。

「自分のために……という欲は薄いけど、『誰かのため』に力を発揮できるタイプ。済美戦で負けたときは、3年生の先輩を勝たせられなかったことを本当に悔やんでいた。そうした悔しさをバネにできるのが奥川の強さ。日本航空石川や済美、履正社、智弁和歌山など強敵と戦うたびに一皮むけていった。ゾーンに入ったときの集中力は恐ろしいほど。私でも声をかけるのをためらうくらいです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”