稲見萌寧が逆転V 安定スイング生んだキックBOXトレの効果
【ヤマハレディースオープン葛城】最終日
「今年は複数回優勝が目標だったので、よかったです」
首位に3打差の6位発進の稲見萌寧(21)。雨の中66で回り、上位陣を逆転。2020―21年シーズンで3勝目、通算4勝目を挙げた。
今年の稲見はスイングの軸がブレずに球筋が安定しているのが強みだ。
それはオフに、あるジムの門をたたいたおかげだ。
稲見はインターネットで自宅から車で20分で通えるパーソナルトレーニングジム「トランスフォーム」(千葉市)を見つけ、自ら連絡。元キックボクサーの平野洋平氏の指導を受けている。
平野氏が言う。
「正月明け早々、筋力アップを求めてジムにやって来ました。スタミナと飛距離アップが狙いと言ってました。まず、ボクシンググローブをつけてのパンチやキックをやってもらいました。『これならいけそうです』という感想でした。私はゴルフのことはよくわかりません。スイングの映像を見て、体の動きからゴルフに効果がありそうなトレーニングを考えました。ボクシンググローブをつけてのパンチやキックは腕や脚だけでなく、全身を使います。体をねじるので、腹斜筋(脇腹)を鍛えることができます。スイングに重要な筋肉です。同時に踏み込むので、ゴルフスイングに必要な地面を蹴る力(地面反力)も養えます。バーベルなどを使ったウエートトレーニングも行い、下半身、背中、体幹をメインにローテーションで鍛えました。オフは週に5、6回ジムに来ていました」