東京五輪最大のリスクは7月13日開村「選手村クラスター」
国も東京五輪組織委員会も不誠実極まりない説明に終始している。これではまるでインチキ詐欺師の言動ではないか。憤まんついでに言わせてもらえば、開催都市東京の小池知事からは、大会をどうしたい、どうすべき、といった主体的な発言がまったく聞こえてこないのはなぜか。
決定権は全てIOCにあるとしても、こうしたいと主張することは東京のトップとしていくらでもできるはずだが、7月4日投開票の都議会議員選挙を目前に控え、お得意の責任回避に余念がないようだ。様子見を決め込む小池知事からは、リーダーシップの欠片も感じられないのである。
■問題は7月13日開村の選手村
そんな中、各国選手団の来日が本格化している。さっそくウガンダ選手団9名のうち、ひとりが検疫で陽性と判明した。ワクチン接種済み、陰性証明付きであってもリスクをゼロにはできない。加えて、2週間の待機を大幅に緩和された世界各国の選手・関係者が、これから数週間の間にぞくぞくとキャンプ地に入る。
今はまだ事前合宿地で練習場と宿泊施設を往復する小さなバブルの中に留まり感染を未然に防止できるかもしれない。だが問題は、選手村に全員集合してからである。開会式より10日早い7月13日、晴海のオリ・パラ選手村が開村する。準備は万端だという。24時間対応の診察室やPCR検査体制、「発熱外来」などコロナ対策に隙はなく、バブル方式は十全に機能するらしい。