大谷のルース超えは今季がラストチャンスに…MLB新ルール「シフトの禁止」はもろ刃の剣
MLBによるルール変更は投打の二刀流にとって一長一短ありそうだ。
今回の労使交渉ではすでに金銭面以外の項目で合意し、今季からナ・リーグでもDH制を採用し、来季からは投球時間が制限され、守備シフトは禁止される。
打者・大谷翔平(27)にとってこのルール変更は追い風になる。昨季まではDHが使えないナ・リーグ本拠地でのインターリーグはベンチを温める機会が少なくなかった。今季から打席数が増える分、本塁打の上積みが期待できる。
守備シフトの禁止もプラスだ。昨季は右方向への打球が多く、一、二塁間に野手1人を追加するシフトを敷かれて安打を阻まれるケースが少なからずあった。守備陣形の変更が禁止される来季はメジャーでトップクラスの打球速度で、野手の間を抜ける安打が増える可能性もあるのだ。エンゼルスのファンサイト「ヘイロー・ハングアウト」は昨季までの打球方向を分析した結果、守備シフト禁止の恩恵を受けるのは「トラウト外野手、ウォルシュ内野手、オオタニの3人だ」と結論付けている。
本塁打数に加えて打率も上がり、打者大谷にとってはメリットは大だが、守備シフト禁止はもろ刃の剣。投手としては逆に守備の間を抜かれる当たりが増えるからだ。