組織委元理事・高橋治之容疑者逮捕でハッキリ…2030年札幌五輪招致も電通支配の現実
東京五輪で組織委の“専任代理店”となった電通は、五輪史上最高額の3761億円の国内スポンサー料をかき集めた。「1業種1社制」の原則を撤廃。計68社と契約を結んだが、そのスポンサーの業種の選定、スポンサー料の設定もすべて電通が主導した。
■「五輪は電通の力を借りないと無理」
五輪と電通の歴史は長く、1984年ロサンゼルス五輪にまで遡る。
「『商業五輪』の幕開けとなったそのロサンゼルス五輪で、電通が日本企業とIOCをスポンサーとして繋げた。一時期はJOC(日本オリンピック委員会)が電通の独占に反発してJOM(ジャパンオリンピックマーケティング)というJOC独自の組織を設立したがうまくういかず(2001年に)解散。結局、電通の力を借りないとできないことが分かってしまった」(前出の谷口氏)
東京2020組織委のマーケティング局長も電通からの出向社員。開閉会式も聖火リレーも電通の“仕切り”で、白紙撤回された当初の大会エンブレムの選定も、16年リオ五輪閉会式で行われた引継ぎ式の演出も同様である。