オリ杉本が「CS男」ばりの大暴れ!シーズン絶不調の“損失”を短期決戦で取り戻す絶好機
打った瞬間、右手を大きく天に突き出した。
オリックスの“ラオウ”こと杉本裕太郎(31)が昨13日、4打数3安打3打点の大暴れ。ソフトバンクに先制された直後の初回、適時内野安打を打つと、五回には勝ち越し2ランを放った。
前日の初戦も3打数2安打2打点の活躍。2試合で7打数5安打5打点と、昨年に続いてCSのMVPを取らんばかりの奮迅ぶりだ。
「2日連続お立ち台、めっちゃ気持ちいいです!」
と叫んだ杉本。8月以来、実に2カ月ぶりとなる本塁打については、「シーズンではちょっと苦労したけど今年1番の当たりだったと思います」と話した。
が、「ちょっと」どころではない。今季は打率.235、15本塁打、51打点。同.301、32本塁打、83打点で本塁打王のタイトルを獲得した昨季と比べると、成績の下降は一目瞭然だ。
今季はコロナ感染とコロナの濃厚接触者扱いで2回、ケガと不調で2回、計4回の二軍落ちを味わった。コロナに関しては仕方のない面があるにせよ、勝負どころの9月に「戦力外」だったのは大きなマイナス。昨季の活躍で1400万円から7000万円と5倍にアップした年俸も、オフは大幅ダウン確実だ。それでもポストシーズンで活躍すれば、減額分をチャラとまではできずとも、多少は補填できる。その意味でやる気には満ち溢れているという。
「中嶋監督は選手の状態を見極めるのが上手い。絶不調の杉本をCS直前に昇格させたのも、復活の兆しがあったからでしょう」(球団OB)
愛を……ではなく、一銭でも多く“損失分”をとりもどせ、だ。