JOC山下泰裕会長の年頭挨拶は中身ゼロ…この国の「スポーツ汚職」は五輪だけではないのに
■私腹を肥やす役員ゴロゴロ
国民の多くは「汚れた五輪の自国開催はもうたくさん」という思いだろうが、疑念を抱いているのは五輪だけではない。
津田氏が続ける。
「山下氏が会長を務める全日本柔道連盟の女子選手への暴力、助成金の不正受給問題は記憶に新しいが、2年前は前事務局長のパワハラも発覚。昨年は日本バドミントン協会の職員による公金私的流用と組織的隠蔽、大阪府バレーボール協会の会計担当理事による2500万円以上の着服も明らかになった。ある競技団体の幹部は契約スポンサーの接待を受けたり、スーツや高級和服の仕立券をもらっていたという。他の競技団体では長年にわたる不正によりマンションを購入した役員がいたとも聞いた。東京五輪では大手広告会社の電通や逮捕・起訴された大会組織委員会の高橋治之元理事だけが悪者のように言われているが、規模や金額の桁は違えど、金銭的な不正で私腹を肥やしている競技団体の幹部や職員がいるようでは、山下会長が言う、『さまざまな課題にしっかり対処していく』ことなどできない。スポーツ庁などとともに各競技団体への予算配分をつかさどるJOCは、札幌五輪の招致より、競技団体の不正を一掃することが先決です。それがスポーツ界の信頼を取り戻すことにもなるのです」
スポーツを食い物にする連中は「大物」ばかりではないということだ。