TKホールディングスCEO 土屋健二(4)経営者としての採用基準は「コイツに尽くしたい」かどうか
■「僕にも顧客を選ぶ権利がある」
経営に加え、自ら第一線で営業をしている土屋氏。その営業スタイルは、一風変わっている。現役時代から首脳陣に臆することなく意見してきたように、顧客に対してへりくだる態度を取ることはない。
「僕は強気です。思ったことはズバズバ言う。連絡もなしに遅刻されたら、『なんで一報入れないんですか』って(笑)。仮に契約を結べたとしても、その後、保険を使う際にアフターフォローするのは僕です。だから、僕にも顧客を選ぶ権利がある。クレーマーになったら困るから、やりとりに不安な要素があれば、こちらからお断りすることもあります」
ゆくゆくは会社経営に注ぐウエートを増やしたいというが、営業マンを引退するつもりはない。
「嫌いじゃないんで。営業は。『保険と言ったら土屋健二』と思ってくれる人が増えたらなと思っています」 (この項おわり)
▽土屋健二(つちや・けんじ) 1990年10月4日、静岡県富士市生まれ。エースとして横浜高(神奈川)を甲子園4強に牽引した2008年、ドラフト4位で日本ハムに入団。12年にDeNAへトレード移籍を経て、15年に引退。プロ通算18試合、2勝3敗、防御率10.80。知人の経営する保険代理店に2年ほど勤め、独立。18年に「TKホールディングス」を立ち上げた。