侍J栗山監督が悶々とする「巨人坂本の招集」と「外野構想」…人材難で背に腹は代えられない?
選ぶべきか、選ばないべきか──。
侍ジャパンは11日、都内で3月のWBCに出場する30人の代表メンバーの選考会議を実施。栗山英樹監督(61)は日系人メジャーリーガーのラース・ヌートバー外野手(25=カージナルス)の招集を明かした一方で、残り数枠となっているメンバーの最終決定について「今日、答えを出したかったけど出なかった」と明言を避けた。
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その侍ジャパンを巡って、2009年WBCで代表監督を務めた巨人・原辰徳監督(64)は先日、栗山監督から「ある選手を入れるかどうかで悩んでいる」と相談を受け、「迷った時は自分の決断。監督が決めた方がいい」とアドバイスを送ったことを明かした。
■遊撃手の人材難
「ある選手」とは、巨人・坂本勇人(34)ともっぱらだ。遊撃手は鉄壁の守備を誇る源田壮亮(29=西武)の代表入りがすでに発表されているものの、それ以外は昨年11月の強化試合で抜擢された阪神・中野、18年の豪州との強化試合メンバーだったソフトバンク・今宮くらいしかおらず、人材難。源田にしても打撃に課題がある。
そこで侍指揮官を悩ませているのが、勝負強い打撃に定評がある坂本の存在である。13年、17年と2度のWBC出場。15、19年にはプレミア12出場と、国際大会での経験も豊富だ。
さる球界関係者がこう言った。
「遊撃は現状、源田しかいないんだから、悩むなら呼べばいいのに、一筋縄ではいかない理由がある。まず昨年、世間を騒がせた女性スキャンダルです。日本代表は国民に応援してもらわないといけないのに、世の中の女性を敵に回した男を招集していいのかという懸念。さらに最大の問題はコンディション面です。昨年は3度の故障離脱があって、83試合の出場にとどまった。レギュラーに定着した08年の高卒2年目以降では初めて規定打席に届かなかったように最近は衰えが顕著。原監督にコンディション面の確認をしたのだと思う」
栗山監督は先日の会見で「本当は全員ギリギリまで見極めたかった」と吐露していた。
しかし、侍ジャパンのために協力を惜しまないとしている原監督も「どうぞどうぞ、坂本を選んでください」と強く推薦できない側面がある。
「巨人ではこれといった坂本の後継者が育っていないため、昨季中に一度は『一塁へ回ってはどうか』と打診した原監督も、結局コンバート案を棚上げするしかなかった。今では『逃げさせない。ショートで生きるしかない』と真逆のことを言っている。今や満身創痍に近い状態の坂本の心身の負担を考えれば、できれば今回は招集を見送って欲しいのが本音でしょう」(同)