広島・秋山翔吾が若手への思い語る「アドバイスはするけど、“まだ超えられないな”という先輩でいたい」
秋山翔吾(広島・外野手・34歳)
新生カープ第1号を放ったのは秋山だった。12日に行われたキャンプ初の紅白戦に「1番・中堅」で出場し、藤井から右翼席に同点2ラン。メジャーから途中加入した昨季は44試合で打率.265、5本塁打、26打点に終わり、「納得できる数字ではない」と出直しを誓う34歳に聞いた。
■「特別扱い」にあらがうワケ
──紅白戦でチーム初本塁打。実績のあるベテランは、2月後半に実戦に入るのが普通だが。
「若手と練習メニューが乖離してくるのは当たり前ですけど、集団の中に入っている以上は、あまり別メニュー調整はしたくない。首脳陣に『全部のメニューをこなさなくてもいい』と配慮していただけるのはありがたいんですが、選手に『ベテランはゆっくり調整できていいよな』とか『あの人は別メニューだから』と思われるのが嫌。どんどん若い選手と離れてしまう感覚があって」
──若手とのコミュニケーションが大事だと。
「体は動くけどまだ実戦には出ないよ、でも後半になれば出るから、みたいな練習だと、一緒にやっている感じがなくなっちゃう。若手に何かを聞かれた時、線を引いた状態になってしまうのがすごく怖いんです。彼らの練習も見ていない、自分もフルにやっていないのに、言葉にしていいものかと。これから必ず若い選手に厳しいことも言わないといけない時があると思う。言う側の日頃の姿勢によって、聞く側の受け取り方が違ってくる。だから行動が伴っていないといけないんです」