花巻東・麟太郎が「欲しい球団」と「いらない球団」…本人の気持ちはプロ入りへグラリ?
高校歴代最多の通算140本塁打を誇る花巻東・佐々木麟太郎(3年)の高校最後の夏が幕を開けた。
13日の岩手大会初戦の盛岡市立戦に「3番・一塁」で出場。三回の第2打席で130キロ直球を中前へはじき返すと、その1本を起点に2点を追加した。期待された本塁打は出ず、4打数1安打1四球。花巻東は11-1の七回コールドで初戦を突破した。
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試合後、父でもある佐々木洋監督は麟太郎について「ちょっと大会前に背中に違和感が出て、練習試合も出てなかった。まだちょっと本来の調子ではない」と明かした。歴代最多の本塁打数が注目を集めるが、「今大会は本塁打とか記録とかはどうでもいいと言っている。とにかくチームに貢献するバッティングをして欲しい」と力説した。
■西武は山川の後継者としてイメージ払拭が狙い
注目の進路は、東京六大学への進学情報も流れる中、ここにきて本人の気持ちはプロ入りに傾きつつあるという。当然、プロの視察も熱を帯びる。この日の試合をネット裏で見守った西武の渡辺GMは「打球が上がるスイングができている。あれだけ振れることも魅力」と評価した。
西武は主砲の山川が5月23日に知人女性への強制性交等の疑いで書類送検。この2カ月間、何の処分もないまま、二軍で塩漬け状態が続いている。さる球界関係者がこう言う。
「西武はこのマイナスイメージを払拭したい。麟太郎は高校通算本塁打数1位で話題性はナンバーワン。昨年の本塁打、打点の2冠王・山川の復帰の見通しが立たない以上、後継者を探さないといけない戦力的な事情もある。麟太郎は184センチ、113キロ。中村、山川、最近では渡部と西武は“ポッチャリ大砲”の育成に定評がある。内角速球が弱点といわれるが、打撃フォームを改造したことで改善されつつある。これまで一塁以外のポジションにも挑戦したけど、結局最後の夏も一塁。他は守れないから、DH制のあるパ・リーグ向きという評価もあります」