オリ中嶋監督の訴えはさもありなん! 今や「お荷物」でしかない球宴の存在意義
■4日で2試合、各球団の人数格差など問題山積み
いびつなメンバー構成も問題だ。
「ほとんどみんな(球宴に)出るので、休みはないわな……」と岡田監督が困惑気味だった阪神は、ファン投票で10人が選出されたため、この日の第1戦は、抑えの湯浅とともに辞退した近本を除く野手全員がスタメン出場となった。
WBC組の戸郷、岡本和、大城卓が選ばれた巨人も、疲労の蓄積が心配される。背中を痛め、スタメン落ちが続いていた中田翔にしても、原監督は休ませたかったはずだ。
一方、阪神を1ゲーム差で追う広島は、秋山ら3人しか選ばれていない。各球団の「人数格差」は大きいと言わざるを得ない。
「日程に関しては中嶋監督の言う通り。1試合目が名古屋で2試合目が広島というのも強行日程。ただでさえ過密なのだから、涼しいドーム球場でやればいい」とプロ野球ファンの松崎菊也氏(戯作者)がこう続ける。
「あるいはメジャー流に、初日はホームラン競争、ゲームは1試合だけでもいい。特定球団に偏りやすい投票システムも改善しないと。打率2割以下の選手なんて選ぶ方も選ぶ方。NPBは投票用紙に『ただし今季活躍している選手に限る』と具体的な成績の最低条件を書き加えるべき。そうでないと、オールスターなんて誰も見なくなりますよ」
2005年に交流戦が始まり、球宴はセ・パによる1年に1度の真剣勝負の場ではなくなった。存在意義が揺らぐ中、いまや12球団にとって「お荷物」でしかない。こんなイベントはとっととやめるべきだ。