エンゼルスの誠意は“ドライ”な大谷翔平に届くか? トレードで強化もチーム泥沼7連敗のその先
駆け込みトレードの効果がないどころか、トレード締め切り期限の日本時間2日から7連敗とドロ沼にはまっているのがエンゼルスだ。
8日現在、56勝58敗の借金2。ア・リーグ西地区首位のレンジャーズから11.5ゲーム差の4位、プレーオフ進出圏内まで8ゲーム差。8日からはジャイアンツ、アストロズ、レンジャーズ、レイズ……すべてプレーオフ進出圏内の強豪との対戦が続くだけに、大谷が望んでいる「ヒリヒリした9月」はいよいよ絶望的だ。
トレード期限を前にエンゼルスが「買い手」に回ったのは、大谷が2018年に加入して以降の6年間で初めて。ジオリト(29)、ロペス(29)の両右腕に加え、クロン(33)、グリチェク(31)と野手2人を獲得したがゆえに、エンゼルスの年俸総額は規定を超え、約6億6000万円のぜいたく税を払うハメになった。
■トレードは「本気で勝ちたい」とアピールのため
「いったんは身売りを決意したモレノ・オーナーがぜいたく税を払ってまでチームを強化した本当の狙いは、チームのプレーオフ進出以上に、今季終了後にFAとなる大谷と再契約を結ぶことですよ。『このチームで優勝したい』という大谷に、ウチは本気で勝つ意思があるし、そのためには必要なカネも使うとアピールしたかったのです」とは現地特派員。
結果としてトレードによってチームが上向くことはなかったものの、オーナーは大谷に誠意をみせたというのだが、その効果はあるのか。「ファンも好きだし、球団自体の雰囲気も好き」という大谷の琴線に触れるのかどうか。
「そもそも大谷には、だれかに世話になったからこうするとか、義理があるからこれをしなきゃといった思考はない。壁を乗り越えてきたのは最終的に自分自身と考えていますから」と、マスコミ関係者がこう続ける。
「日本ハムがドラフトで花巻東高(岩手)の大谷を指名したときのことです。高校から直接メジャーに行くと公言する大谷を口説くために、日本ハムがまず頼りにしたのが両親でした。特に社会人野球出身の父親は大谷に野球の基礎をたたき込んだ人。単に育ての親というだけでなく、プロから注目される選手にしてくれた恩人ですからね。おまけにメジャー挑戦は日本のプロ野球を経てからでも遅くないと考えていたのです。にもかかわらず、父親は日本ハムに対して、申し訳ないが自分は力になれない、本人が決めることだからと言ったといいます。つまり自分を育ててくれた親の言うことだから、とは考えないのです。大谷のスタンスは、メジャーで注目されるようになったいまでも変わらない。フツー、正月くらいは実家で両親と過ごそうと考えるじゃないですか。けれども、大谷は実家にちょこっと顔を出すだけなんてことも珍しくない。それも実家にわざわざ行くのではなく、近くで用事があったついでに寄ることもあるとか。コーチの言うこともニコニコして聞きながら、実際は右から左。あの人懐こい笑顔からは想像もつかないくらいドライな人間ですよ」