パリ五輪辞退の宮田笙子は再起できるのか…境遇が重ねられるバトミントン桃田賢斗はその後
2016年22歳だった桃田はノリに乗っていた。リオ五輪直前に世界の主要な大会で結果を出し世界ランキング2位に。しかし、桃田を含むNTT東日本の選手が都内の違法カジノ店にて賭博をしていたことが発覚し、日本代表から外れ、無期限の競技会出場停止処分を受けた。
その後も選手として再起し、出場停止処分は1年後に解けた。18年と19年には世界選手権を連覇。19年には、世界バドミントン連盟は桃田を世界最優秀選手に選出し東京五輪での金メダルが期待されはじめる。だが、2020年1月に遠征先のマレーシアで交通事故に遭い手術。21年の東京五輪でまさかの予選リーグを敗退した。結果、五輪のメダルには無縁の選手人生だった。
「宮田選手を桃田選手に重ねて《再起すればいい》と多くのエールが送られています。桃田選手は確かに違法賭博問題の後、世界トップ選手に"再起"しましたが、実力がある=五輪に出場できて結果が出せるわけではない。心身のコンディションや運が乗っているタイミングは、実力とは測れない部分にあります。違法賭博による処分は、プライベートも真面目に行動している選手を思えば当然ながら、当時も《他人に迷惑かけていないから出られないのはもったいない》との擁護もありました。今回の宮田選手も同様。彼女もまだ若いですから、大けがやメンタルが落ちなければ実力もあるし選手として再起はできるでしょう。ただ、五輪との縁は約束されたものではない点で、悔やまれます」(スポーツ紙記者)