清原ジュニアの場合は? プロ志望書の裏に3パターン「確約」「二股」「イチかバチか」
東京六大学などは高校生の「プロ待ち」を許してくれない。大学側から「欲しい」と打診されるのは3月のセンバツ前後だったり、早ければ2年時のケースもある。明大、法大、青学大などが早いが、意思表示も早くしないといけない。
逆に私が「大学へ行け」と助言した中には、法大に進学した矢野英司がいる。横浜高の同期に多村仁志(横浜)、斉藤宜之(巨人)、紀田彰一(横浜)がいて、3人は高卒でプロ入り。矢野も下位なら入れたが、法大を経て1998年ドラフト2位で横浜に指名された。
今春の大学選手権を制した青学大に進学した巨人の現スカウト・円谷英俊は、少数精鋭のチームで、思う存分自主練ができて伸びたタイプ。巨人に06年4巡目で指名された。平馬淳は高校時代にプロへ行きたがったが、突出したものがなかったため法大へ。昨年まで社会人の名門・東芝で監督を務め、社業では年収も高いと聞く。
東京六大学や東都の大学に入学できても、試合に出られない実力とみれば、地方の大学を勧めることもある。
現阪神の伊藤将司は「東京がいい」と言ったが、出身地の千葉・国際武道大を推薦した。伊藤は大学で結果を出してJR東日本から声が掛かり、阪神に20年2位で指名された。野球で身を立てたいなら、試合に出られそうな大学を選ぶことが重要である。