NBAを目指す河村勇輝と富永啓生を待ち受ける…開幕後のエコノミー&モーテル地獄
メンフィス・グリズリーズと無保証のエキシビット10契約した日本代表PGの河村勇輝(23)が今季中のNBAデビューに一歩前進である。
NBAと下部のGリーグ(マイナー)を一定期間行き来できるツーウエー契約(1チーム最大3人)に空きができたため、河村がその3枠に入る可能性が浮上した。ツーウエー契約を結び直せば、当面は傘下のメンフィス・ハッスルでプレーしながら、NBA出場を目指すことになる。
日本時間16日には同代表SGの富永啓生(23)がエキシビット10契約を解除されたインディアナ・ペイサーズと新たにGリーグ契約を交わした。今季、日本代表の2人が下部リーグのコートに立つが、MLBのマイナーリーグ同様、Gリーグも待遇は決して恵まれていない。
年俸はツーウエー契約がNBAルーキーの最低保証額の50%と規定され、昨季は56万ドル(約8400万円)、Gリーグ契約は4万ドル(約600万円)。ツーウエー契約の年俸は恵まれているものの、置かれる環境はシビアだ。
遠征の際の飛行機はチャーター機で移動するNBAとは異なり、一般の旅客便。当然、ファーストクラスやビジネスクラスを確保されるはずがなく、全選手がエコノミー席だ。身長2メートルを超える選手にとって移動は地獄のような時間で、2018年からハッスルでプレーした206センチの日本代表PF渡辺雄太(30=現千葉)も窮屈な思いを強いられた。遠征先の宿舎にしても、NBAが利用する4つ星ホテルではなく、会場近くのモーテルで、しかも2人1部屋を割り当てられる。食事はファミレスやファストフードで済ませるのは珍しくないという。