スキージャンプ高梨沙羅またまた「失格」の深層…北京五輪、W杯に続く失態にSNS《また?》と物議
スポーツライターの小林信也氏は「そもそも、スキージャンプにおける公平性の部分が複雑すぎる」とこう続ける。
「走り高跳びは背の高い選手が有利に決まっていますが、身長差で何かを競ったりはしない。もっとシンプルなルールにすべきではないかと思います。身長体重にかかわらず、板の長さやスーツの種類を統一し、選手の技術だけで勝負する。複雑なルールが違反を誘発している気さえします」
スキージャンプは過去に何度もルール改正を繰り返してきたが、そのたびに「日本潰し」の背景も囁かれる。
「これには日本の苦手な『スポーツの政治』が関わっています。『日本の考え=世界の考え』にならないのは、運営面で政治力とリーダーシップのあるOB、OGが日本に少ないから。日本は国内の強化ばかりに目が行きがちですが、もっと世界で競技運営の中枢を担える人材育成をしないといけない。現・長野市長の荻原健司さん(ノルディック複合団体で五輪連覇)も政治よりスポーツの未来を考えて世界に出て行ってほしかった。そういう仕事はボランティア活動も多く、“うまみ”がないとはいえ、高梨選手には引退後、つらい経験をした選手のひとりとして世界に出て、リーダーシップを発揮してもらいたいと思います」(小林信也氏)
失敗は成功よりモノをいう。