【スポーツ科学で読み解く二刀流】投手・大谷 手術明けの今季は「スイーパー」の使い方がポイントに
今季の成績予想は
──故障を防ぐためにやるべきことは何か。
「ボールの握り方を変えるのもひとつですが、指先に加え、手の筋肉を鍛え、うまく使いこなすことが大事です。中でも、薬指と小指を同時に手のひら側に動かすときに使う筋肉が肘の内側の部分を守るといわれています」
──今季、投手としてはどれくらいの成績を残しそうか。
「今年は中継ぎ、あるいはブルペンデーの先発として50イニング投げられれば、すごいのではないでしょうか。メジャーはイニング数にかなり気を配りますので、当面は先発で長いイニングを投げるというのは考えづらい。中継ぎだと、球種を絞って投球できるメリットもあります。ただでさえ、肘の靱帯は3回目の手術となると、投手としてはかなり厳しいといわれています。短いアスリートの人生の中で、大谷選手は勝負に出るんでしょうけど、『次がない』というところで慎重になるのかどうか。もしダメになったら打者としてなんとかする、という気持ちでいるのか。そうしたジレンマをどう乗り越えていくのかというところだと思います」
(取材・構成=藤本幸宏/日刊ゲンダイ)
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