大阪の強豪少年野球 “暴力監督”恫喝&平手打ちの一部始終
「オロオロオロオロオロやってよお。あれ、タッチアウトやったら、3点ないやろ! ボケッ!! おまえ、いっつもやないかい! オラッ!!」
50代で筋骨隆々のA監督は、ファーストを守っていた小5男児をドスの効いた河内弁で恫喝。ツカツカと歩み寄ると、雑巾のような分厚い手のひらでほっぺたをバチーンと平手打ち。「ハイ、ハイッ」と直立不動で監督の話を聞いていた男児は、衝撃で後ろに吹っ飛びそうに――。
大阪府松原市の少年野球チームのA監督の“体罰動画”がユーチューブにアップされたのは、今年8月のこと。A監督は昨年7月の練習試合中、牽制球を受けた一塁手のタッチが甘いせいでセーフと判定され、その直後に打たれて勝ち越されたことにブチ切れた。
「暴行行為をやめてください」と保護者が訴えても一向に改善されなかったため、保護者が体罰動画をアップ。それがきっかけとなり、府の少年軟式野球協会と軟式野球連盟(いずれも大阪市西区)は9月6日付で、A監督を無期限の活動停止処分にした。
「動画以外にも、昨年の6~7月にかけ、キャプテンを含む複数の児童の頬を張ったり、頭をたたいたりしたそうです。公式試合で体罰があれば即退場させますが、(大会役員が同席しない)練習試合では暴力的な指導をしていたようです。本人は、『指導のつもりだったが、暴力を振るったことは申し訳なかった』と話しています。体罰はいけないと各チームの監督には再三伝えていましたが、重く受け止めています」(府軟式野球連盟の山田三樹理事長)