地方の時代は本当に来るのか

公開日: 更新日:

「地方を食いつぶす『税金フリーライダー』の正体」村山祥栄著

 地方は伝統の力を持っているが、半面それは「利権」の集積であることも意味する。「税金フリーライダー」(タダ乗り)はそれぞれの地方にありがちな福祉行政の慣習や前例を利権の巣窟としてガンコに守る勢力のこと。

 著者は8年前、地元・京都で同和政策の「裏行政」を告発し、大論争に火をつけた京都市議。本書ではふたたび巨額の人件費や給与額に迫る「不明朗な手当」、公共事業の粉飾大赤字、しがらみにどっぷりつかった不明瞭支出などに再びメスを入れる。「必ず地方は甦る。そのための体制破壊を今からはじめる」と胸をたたく著者の腕前に注目したい。(講談社 880円+税)


【連載】NEWSを読み解く今週のキーワード

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情