「銀座の酒場を歩く」太田和彦著

公開日: 更新日:

 資生堂宣伝部にデザイナーとして勤務していた著者にとって、思い入れが深い街・銀座を飲み歩く酒場エッセー。

 3丁目の居酒屋「ささ花」は昭和59年開店(現在は1丁目に移転)。酒品書きには主人が蔵元に何度も足を運びそろえた日本酒の逸品が並び、肴にはその日に五島列島のはえ縄漁で取れた魚が出される。清潔上品な店で、気軽においしい料理と日本酒を楽しむという、誰もが望む店がここにあると記す。ささ花を出て向かうのは、能楽堂ビル5階のバー「テンダー」。バー=薄暗いというイメージを一掃した店内は、明るく洗練された華やかさに満ちている。バーで味わうべきは、酒のみならず、オーナーの美学であると説く著者が、銀座の名店73軒を飲み歩く。(筑摩書房 820円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  2. 2

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 3

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  4. 4

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  5. 5

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  1. 6

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  2. 7

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ

  3. 8

    モー娘。「裏アカ」内紛劇でアイドルビジネスの限界露呈か…デジタルネイティブ世代を管理する難しさ

  4. 9

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  5. 10

    小松菜奈&見上愛「区別がつかない説」についに終止符!2人の違いは鼻ピアスだった