「あるかしら書店」ヨシタケシンスケ著

公開日: 更新日:

 町はずれにある「あるかしら書店」は「本にまつわる本」の専門店。いろんなお客さんがやってきて、いろんな注文をする。

「なんか『ちょっとめずらしい本』って、あるかしら?」

「なんかこう『本にまつわる道具』ってあるかしら?」

「『本にまつわる仕事』の本って、あるかしら?」

 すると店主は「ああ、ありますよ!」とうれしそうに答え、「このへんなんかどうかしら」と、奥から出してくる。月明かりでしか読めない「月光本」や、人に見られたら恥ずかしい本の表紙だけ変えてくれる「カバー変更器」や、読んできた本から犯人を見つける「読書履歴捜査官」など、フシギな本や道具が次々と飛び出す。

 今、大ブレーク中の絵本作家の最新作。「本」をめぐって縦横無尽に広がったアイデアが、ほのぼのとしたタッチで描かれる。ユーモラスで、ときにファンタジックで、本への愛情に満ちている。落ち葉のように空から本が降ってくる村、半分水没した塔のような図書館、「大ヒットしてほしかった本」を荷車に積んで売り歩く移動本屋さん……。デジタル画面に疲れた大人をやわらかく包み、「本って、いいもんだなあ」とあらためて思わせてくれること請け合い。(ポプラ社 1200円+税)

【連載】ベストセラー早読み

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる