「終身刑の女」レイチェル・クシュナー著 池田真紀子訳

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 29歳のロミーは、護送バスで郡刑務所からスタンヴィル女子刑務所へ移送される。2つの終身刑プラス6年を科せられているロミーが再び、外の空気を吸える日は来ないだろう。つまり息子のジャクソンをその手で抱く日も来ることはない。

 女友達に誘われるまま10代からドラッグを常用してきたロミーは、ラップダンサーとしてマーズ・ルームという店で働いていた。しかし、ストーカーになった客のカートが引っ越し先にまで現れるようになり、身の危険を感じたあの日、事件が起きた。裁判で国選弁護人はあてにならず、情状酌量は認められなかった。

 社会の底辺を弱者として生きる女性の過酷な人生を描く長編。フランス最高のメディシス賞外国小説部門受賞作。

(小学館 1130円+税)

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