「その他もろもろ」ローズ・マコーリー著 赤尾秀子訳

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 脳務省の速記係、キティ・グラモントは広報部に出向している。ここには知能の検査・試験・認定・裁定を行う審査部や、これから出生する子どもの知能に関わる胎児政策部などがある。国民は知力でランク分けされ、「A」に分類された者は「B2」か「B3」との結婚を推奨され、「A」や「B1」との結婚は遺伝知能の空費と見なされる。「C3」未満は結婚する資格がない。

 ある日、キティは先輩に誘われ、チェスター脳務大臣と食事をすることになった。以前、個人面談を受けたとき、大臣の何かがキティの内に火をつけたのだった。だが、低知能の兄妹がいる大臣には結婚する資格がない。

 1918年に発表され、すぐ回収された、ディストピアを描いた作品。

(作品社 2200円+税)

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