「アキレウスの背中」長浦京著
世界陸連公認のマラソンレース、東京WCCRが開催されることになった。日本政府が認可する、初の公営ギャンブル対象マラソンだ。
1年前、DAINEXスポーツ総合研究所のパソコンから、スポンサー契約をしている選手たちの身体能力と、開発中のシューズのデータが不正にコピーされるという事件が発生。さらに、日本人マラソン選手に、参加をやめなければ本人や家族に危険が及ぶという脅迫状が届く。警察庁が立ち上げた組織横断チーム、MITのリーダーの下水流悠宇(おりづる・ゆう)に、日本記録保持者の嶺川蒼選手の恋人の車が尾行されているというSOSが入る。
女性刑事が国際テロリスト集団に立ち向かうサスペンス小説。
(文藝春秋 1980円)