「ファズイーター」深町秋生著

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 上野署組織犯罪対策課の八神瑛子は、台湾料理店「台北菜館」の料理を配達中のバイクを停車させた。スープの中から白い粉の入ったパケをつまみだす。「台北菜館」は瑛子のにらんだとおり、覚醒剤の密売拠点だった。

 店を監視していると、モニターに千波組系斐心組の清谷が映った。4カ月前に千波組の跡目争いで内部抗争が起こり、今まで禁じていた薬物の密売に手を出すようになったのだ。後日、池之端交番の巡査がナイフで刺されるという事件が発生。そして八神にも、千波組の有嶋組長の「排除」命令を受けた刺客が迫っていた。

 同僚に金を貸し付けて署を牛耳る、「悪徳の女神」が活躍するシリーズ最新作。

(幻冬舎 1870円)

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