「同盟は家臣ではない」孫崎享著

公開日: 更新日:

「同盟は家臣ではない」孫崎享著

 現在の日本の外交・安全保障政策は「米国を喜ばすため」のものであり、我々はこの思考から離れなくてはいけない。現在の世界情勢はアメリカの一極支配ではなくなった。アメリカの強固な同盟国、フランスのマクロン大統領は記者会見で、「(米国の)同盟国であることは米国の家臣になることではない」と述べている。台湾をめぐる米中の紛争についても欧州は中立の立場を取る。

 イスラム圏ではさらに「米国離れ」が進み、2022年のアラブ14カ国の世論調査では回答者の78%が「この地域における最大の脅威と不安定の原因は米国である」と回答したとアルジャジーラ紙は報じている。

 外交官としてイギリス、ソ連、イラク、カナダに駐在した著者が今後の日本の外交・安全保障政策を提言する。

(青灯社 1980円)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動