「交渉人・遠野麻衣子 籠城」五十嵐貴久著
「交渉人・遠野麻衣子 籠城」五十嵐貴久著
朝、警視庁通信指令センターに福沢と名乗る男から事件の通報が入る。話から喫茶店を経営する福沢自身が店の客を人質にして籠城中だと分かる。犯行の意図を語らぬまま通話が切れたため、第1機動捜査隊と特殊犯罪捜査第1係が出動。刑事部に異動になった麻衣子も、警視の岡部と後輩の戸井田とともに現場近くの前線本部に派遣される。
しかし、庁内一の交渉人である岡部が犯人に連絡用の専門回線となるスマホを届ける際に、被弾して店内に拉致されてしまう。代わりに麻衣子が福沢との交渉を担当。
やがて、福沢の娘が4年前の殺人事件の被害者と分かる。そんな中、福沢が店の駐車場にテレビカメラを入れるよう要求してくる。
犯人との緊迫の心理戦を描くシリーズ第3弾。
(河出書房新社 880円)