「伯爵と三つの棺」潮谷験著
「伯爵と三つの棺」潮谷験著
中欧の継水半島のある王国で、ツイーゴー家の美しい令嬢が吟遊詩人に一目惚れされて、3つ子を産んだ。吟遊詩人は子どもが生まれる前に消息不明となる。
3つ子が10歳のとき、はやり病で母が死んだ。正式な婚姻ではなかったので、3人はツイーゴー家の爵位を継ぐことはできなかったが、貴族階級の一員と認められ、農園を与えられた。
自分の城を持ちたいと考えていた3人は、D伯爵が持っている古城の改修を引き受けることになった。改修が終わった頃、父が戻ってきたが、3人のうちの誰かが父を短銃で撃った。だが、容姿がそっくりなため、誰なのか分からない。
フランス革命後の中欧を舞台にしたミステリー。
(講談社 2200円)