「鷹の飛翔」堂場瞬一著

公開日: 更新日:

「鷹の飛翔」堂場瞬一著

 2012年夏、住吉神社境内で殺人事件が発生した。刺殺遺体の顔を見た目黒中央署署長、海老沢利光は、面倒な事件を抱え込んでしまったことを知る。

「こいつは、公安1課のお客さんだよ」。平成元年に飛翔弾を使ったゲリラ事件で死者が出たが、そのとき、犯人として逮捕された元革連協の活動家、木野隆史だった。この数カ月で革連協の元活動家3人が殺されている。

 この一連の事件は単なる殺人事件として捜査1課が担当していたが、公安1課もひそかに動いていた。最初の犠牲者が出たときから公安では「八田将道」の名が挙がっていた。革連協の元活動家で飛翔弾事件で逮捕されたが、「傷害致死」が適用され、既に服役を終えて出所していた。

 2人の刑事が最後の事件に挑む警察小説。

(講談社 2090円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動