変質するNHK紅白…出場431人、特例だらけ、辞退続出
「歌合戦という番組自体のコンセプトはすでに崩壊しており、一年の締めくくりにふさしい音楽番組として体をなしていない。衆院選同様、『大義なき』紅白といった印象です」
のっけから厳しい意見なのは音楽評論家の富澤一誠氏だ。
26日、大晦日のNHK紅白歌合戦の出場歌手発表会見が同局で行われ、初出場のHKT48、V6、SEKAI NO OWARI、May J.らが出席した。今年のテーマは「歌おう。おおみそかは全員参加で!」。大ヒットした「アナ雪」のテーマ曲が想起されるが、日本語版を歌った松たか子は不出場。他にも常連組ではコブクロ、浜崎あゆみ、aiko、ゆず、ドリカムなどが出場せず、昨年までとは違った景色になっている。
レコード会社幹部が解説する。
「“落選”と“不出場”は雲泥の差です。浜崎は落選ですが、コブクロはNHK側と中継などの演出方法を巡って折り合いがつかず不出場。ゆずも同様の理由です。つまり、人気も実力もあるアーティストにとって紅白自体にかつての重みも栄光もなく、暮れの音楽番組のひとつと同じになっている。むしろ、ギャラも安くて拘束時間も長い紅白は敬遠されている」