森高千里をまったく生かせず…フジ「水曜歌謡祭」の前途多難
また、「100年歌い継ぎたい名曲~春うた~」と大風呂敷を広げておいて、その1曲目が中山美穂の「色・ホワイトブレンド」って。他の曲じゃダメだったのか。
この番組は「FNS歌謡祭」や「うたの夏まつり」でおなじみのコラボがウリのようだが、コラボも年に1度か2度、たまにやるからありがたみが出るわけで、毎週、この調子でコラボの大安売りをやられても……。これでは高視聴率が見込める本家本元「FNS歌謡祭」の価値も一気に下がりかねない。
出演者も、さだまさし、谷村新司、鈴木雅之、槙原敬之、工藤静香、華原朋美、JUJUといった「FNS歌謡祭」や「ミュージックフェア」の常連たちばかりで新鮮味ゼロ。こりゃあ、先が思いやられる。総括すればちょっと豪華なカラオケ大会といったところ。
そして結局、森高は歌わずじまい。しかも、中途半端丈のスカートはかせて魅力半減。なんのために森高を引っ張り出してきたんだか。フジのやることは意味不明だ。
番組ではやたら森高の発泡酒のコマーシャルが流れていたが、森高をMCにするのを条件にスポンサーにでもなってもらったのか!? だとすれば、なおさら森高を使わないとスポンサーのご機嫌を損ねてしまうのでは。
毎回、オープニングは森高が歌うとか、ゲストと森高がコラボするとか、独自性を追求すべし。
(コラムニスト・桧山珠美)