俳優目指し上京 要潤が“20種類のバイト”で掴んだチャンス
当時はアルバイトをしながら、プロダクションに片っ端から売り込みにも行きました。プロダクション事典のような本を見て、そこに載ってる事務所に居酒屋で知り合った役者志望の友人と数人で、履歴書と彼らと撮り合った宣材写真を持って、アポイントなしで訪問。会って話を聞いてくれたのは2、3社で、しかも「芸能界は甘い世界じゃない」「君には可能性はないだろう」と厳しいことを言われるばかり。
それを半年ぐらい続けるうち、「役者は諦めるか」と思うようになって。居酒屋のアルバイトが楽しくて、このまま店を任されるのも悪くないかなと。
そう思い始めたころに居酒屋で今の事務所にスカウトされたんです。一緒に夢見た友達の中で、なぜ僕だけ役者になれたのかよくわかりません。ただ“動く努力”はしていましたね。人と会っていろんな考えを吸収したり、東京の名所に出かけたり。
とにかく家でジッとしてテレビを見ているのではなく、外に出て動く。そういうことにはお金を使いました。お金はなかったけど「だからできない、しない」ではチャンスは回ってこない。借金をしてでも動いていました。
借金といっても、「電車賃がないから1000円貸して」とかですけどね(笑い)。貸してくれた友達に次に会った時には、「もういいよ」と言われながらも、キチンと返していましたよ。