芸能界きっての仲良し親子 関根勤に聞いた“子育ての極意”
親バカならぬ“ドゥドゥバカ”
関根麻里さんファミリーとは互いの家を行き来し合う仲。週5回は一緒に遊ぶという2歳の孫娘からは「ドゥドゥ」と呼ばれ親しまれている。
「言葉を覚え始めた当初、ママ、パパ、バアバは言えても、ジイジを言えなかった。いまは言えるのですが、あえてドゥドゥのままでいこうかなあと。ドゥドゥ。どことなく、フランス語っぽい響きで気に入ってるんですよ(笑い)」
留学経験がある麻里とKとの間に生まれた初孫は語学が堪能だ。日本語と韓国語に加え、英語も少しずつ学んでいるという。
「最近は『グレイテスト・ショーマン』のサントラ盤がお気に入りで、『This is Me』を聴き、ノリノリで踊っています。日本語も覚え始めたばかりなのに『May I help you?』とか、韓国語で『麺ちょうだい』とか言ってくる。子供は本当に吸収が早い。興味を持ったものから、無理なく少しずつ覚えてもらえたらいいなって思います」
麻里からは「甘やかし過ぎる」とたしなめられているそうだが、「アメとムチ。僕はガス抜きの立ち位置」と苦笑いする。今は“ドゥドゥバカ”に徹している。
「もしも麻里と孫が、同じ年で同じ大きさで存在していたら、いとおしさはイーブンだと思うんですよ。でも、麻里は大人になっていて、“現役の子供”じゃない。子供を引退した人は、孫に勝てないです。孫には娘の人生も乗っかっているから余計にかわいい。ダブルバーガーみたいなものですね」
関根流子育ての基本は、笑いと会話の時間を大事にすること。ただ、麻里が小学校に上がったときは、笑いを抜きにして真面目に伝えたことがある。
「もしも麻里が心臓病になって医者から“移植すれば助かりますがどうしますか”って言われたら、最後の“しますか”を聞くことなく“お願いします”って言うよって。だから、誰かにいじめられたりしたら絶対言ってくれと。そんなことがあれば俺は死んでもいいと思うし、矢面に立って戦う。それを心に留め置いてくれって話したんです。実際はいじめることもいじめられることもなかったようですが、やはり親というのは、子供のよき理解者であることが大切ですよね。子供が苦しんだら悲しいじゃないですか。ちょっとした空気とちょっとした水とちょっとした炭水化物があれば生きていけるんだから、そんな救いの場所を必ずつくってあげるよと、きちんと言葉にしたんです」
ただ笑って過ごしているだけでは、本当の絆は生まれないのだ。
▽せきね・つとむ 1953年、東京生まれ。「ぎんざNOW」(TBS系)の素人コメディアン道場で初代チャンピオンとなり、74年芸能界入り。13日公開の「映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~」(東宝系)では、ぷにぷに拳の師匠としてゲスト声優を務める。