明大在学中のたけしが「コメディアンになりたいんだけど」

公開日: 更新日:

 ロック座が軽演劇を取り入れたのは、松倉さんの父・宇七さんが芝居好きだったからだという。

 ロック座の4年後(51年)に浅草フランス座、その後は新宿フランス座、池袋フランス座と次々にオープンしていった。

「踊り子たちも出ずっぱりというわけにもいかないし、合間に軽演劇を挟むスタイルを考えたんですね。ストリップ1時間半に対して、1時間の芝居が入っていました」

 “ハダカ”目的の客に生半可な芝居を見せていたらヤジが飛んでくる。演者はクオリティーの高いパフォーマンスをしなければならないし、ヤジを飛ばされたら絶妙なツッコミで切り返したり、客の関心を引くユーモアや皮肉も持ち合わせていなければならない。これが浅草芸人を育てたのだ。

 浅草フランス座からは座付き作家として活躍した井上ひさしや俳優の渥美清も輩出している。

 たけしの勤務先となったエレベーターは手動だった。1階から3階は東洋劇場で、4、5階にフランス座があった。その間を1台のエレベーターがつないでいた。たけしはそこで師匠となる深見千三郎と出会うことになる。=後編につづく

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」