医者にも理解してもらえない 副鼻腔炎より怖い俺の“病気”
手術に向けてある日のお医者さまと俺の会話。
「何か? 希望というか……ありますか」
おそらくそれは病室を個室にしてほしいとか、仕事の関係で入院日数を短めにして欲しいなどの要望があればということだったのでしょうが……う~ん、そーいうことは理解できているのに、「先生、天才バカボンのやたらピストルを撃つ、本官は~!! というお巡りさん知ってますか」「え、まあ……なんとなくわかるような……」「あの本官は実は鼻の穴が中央の肉(?)がなくて鼻の穴が一つなんですね。もしああなったら目立ちますよね」「はあ……」「先生、鼻の穴一つ……できませんでしょうか」「……はい?」。
これが冗談でなく真剣なのが、副鼻腔炎より怖い俺の病気なのです。さらに「先生、私、以前も今回と同じように全身麻酔で手術を受けたことがあるんですよね。その時は静かに数字を1から数えてくださいと言われ……いち、に、さ……と3を数えたか数えないくらいで眠ってしまったんですよ。だから、今回は手術の前々日くらいから48時間くらい寝だめして絶対に眠くならない体にして10までは数えてみようと思うんです! 先生、10まで数えられるか勝負といきませんか」「………はあ?」。これも俺にしてみれば真剣そのものなのですが、決して理解されることはないみたいで……。
一事が万事厳格なまでにふざけて生きてきた俺というのは先にも述べましたが、難病指定されるクラスの病気なのではないでしょうか。世の中にはいまだに病気と認められない病気って山ほどあるのでは? と思う憂鬱な8月なのです……。