「かわいくないとアイドルにはなれない」と気がついたのは中学生のころ
荒井さんは子供のころからアイドル歌手になるのが夢だった。
ある求人雑誌で〈夢を実現するために必要なものは何か〉というアンケートの結果では、1位が「貯金」で約半数の人がそう答え、2位が「知識の集積」で、3位が「実力をつける」ことだった。お金、知識、実力が不可欠というセオリーなのだが、荒井さんも同じような考えを持っていた。
「幼いころからアイドル歌手に憧れ、ホリプロスカウトキャラバンやサンミュージックのオーディションなどを受けたのですが、ことごとく落選。かわいくないとアイドルにはなれないと気がついたのは中学生のころでした(笑い)」
荒井さんは資金と実力を兼ね備えるため、学生時代はSHOW-YAのコピーバンドに精を出しつつ、しっかり大手映画会社に就職。イベントのMCなどの仕事をしながら音楽学校のプロ養成コースに通い、デビューのチャンスをうかがっていた。
そんな荒井さんにデビュー話が持ち上がったのは25歳の時のこと。
「小学生のころから『どうしたら歌手になれるか』、中学生の時も『どうしたら自分のレコードが店頭に並ぶか』をいつも考えていましたから、思いがかなうチャンスでした」