令和の皇室はコロナに異様に神経質…3年ぶり一般参賀は寂しいかぎりだった
コロナ禍で中止が続いた一般参賀が3年ぶりに実施された。
一般参賀が始まったのは1948年だから75年も前だ。戦後、昭和天皇は「国民を慰め、励まし……勇気を与えるため」に地方巡幸を始められたが、この年は東京裁判の判決が出るというので自粛しているので、その代わりだったのかもしれない。
「昭和天皇実録」によれば、この年は記帳を受け付けるだけで、2日の参賀者は推定6、7万。翌3日は13、14万に達したという。翌年は、昭和天皇が内廷庁舎の屋上に出られて会釈を賜ったというから、これがのちに宮殿のベランダにお出ましになって参賀者から祝賀を受けられるかたちになっていったのだろう。
本来、一般参賀の趣旨は国民を励ますことだったが、いまではお祭りの一面もあって、これまでは誰でも参賀できた。それが、今回はコロナの感染拡大で抽選になったのだ。応募したのは10万人余で当選したのが9000人。落選した人たちからは「誰でもウエルカムが一般参賀のいいところだったのに」と憤る声もあった。
さて、この参賀者数が多いか少ないかだが、19年のご即位式では14万を超えたことを基準にすると、今回はコロナ禍で自粛した人がいる一方で、初めてお出ましになる愛子さま見たさの人もいただろうから、おそらく同じ数の応募があってもよかったはずだ。