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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

ワールドシリーズ地上波中継権を獲得、映画が大ヒット…フジテレビに運は向いてきたか?

公開日: 更新日:

 1997年に放送が始まった織田裕二主演「踊る大捜査線」は10年以上にわたる人気シリーズだった。度々、映画化され柳葉演じる室井警視監のスピンオフも人気だった。今回、12年ぶりの再登板。斬新だったのが柳葉の顔半分をアップにしたポスター。室井のオールバックの髪形は変わらないが、眉間、額のシワは室井が退職後、年を重ねたことを物語っている。舞台設定も柳葉自身の出身地であり現在、家族と暮らす秋田。うがった見方をすれば、東京から離れた秋田なら織田が出ていなくとも違和感なく見られる。

 ちなみに、今回の作品では織田は過去の映像のみ。出演者の名前にも入らなかった。主役を食う室井の人気を不動にした要因が黒のスーツとコートにある。退職して秋田で農業をしながら2人の里子と暮らす室井。普段は作業服だが、捜査協力で戦闘モードに入ると、黒の三つ揃いのスーツを部屋の奥から出し、コートを着てさっそうと出かける。水戸黄門が印籠を出す瞬間のように、観客からもため息が漏れた瞬間だった。顔のシワとスーツで魅了する室井。

 関係者は「柳葉は今のフジの救世主。新たなドラマの主演を考えている」という。幸運や過去の作品でひと息ついたフジ。当面の課題はシリーズ化になるドラマを作ることにある。

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