著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

北斗晶さんがTV復帰 乳がん治療で失った髪は復活する

公開日: 更新日:

■再発とリンパ浮腫のケア

 ホルモン治療は、5年くらい続きます。その間は、3~6カ月ごとに視診や触診、血液検査、胸部X線、マンモグラフィーや超音波などで再発をチェック。必要に応じて、CTやMRI、骨シンチグラフィーなどを追加します。

 もう一つのポイントはリンパ浮腫です。乳がんが転移したリンパ節を切除すると、リンパ液が滞ってむくみやすくなります。手術のほか、放射線治療やリンパ節への転移の有無を調べるセンチネルリンパ節生検が原因になるケースもあり、乳がんの治療後はフォローが大切。

 北斗さんは今のところ大丈夫そうですが、多くは治療後1年以内に発症します。進行すると、リンパ節を切除した側の腕が太くなりやすく、痛みやだるさを感じたり、感染症になったりしますから、予防と早期治療が欠かせません。女性にとって、見た目の悪さを伴う症状は、気持ちがふさぐ大きな要因ですから。

 では、どうやって予防するか。腕も脚も適度に圧迫すると、むくみが解消しますから、弾性着衣を利用すると効果的ですが、ただし過度な締めつけは逆効果なので、必ず専門家のチェックを受けたものを使用すること。肥満はリンパ浮腫を助長します。メタボ予防や適度に腕を動かすのもよいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  2. 2

    佐々木朗希「中5日登板志願」のウラにマイナー降格への怯え…ごまかし投球はまだまだ続く

  3. 3

    中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希「負傷者リスト入り」待ったなし…中5日登板やはり大失敗、投手コーチとの関係も微妙

  5. 5

    加賀まりこ「鈴さん」人気沸騰中!小泉今日子と《そっくり》の母親役でフジ月9“夢の共演”を待望する声

  1. 6

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 7

    河合優実「あんぱん」でも“主役食い”!《リアル北島マヤ》《令和の山口百恵》が朝ドラヒロインになる日

  3. 8

    永野芽郁「文春砲第2弾」で窮地…生き残る道は“悪女への路線変更”か?

  4. 9

    Kōki,主演「女神降臨」大爆死で木村拓哉がついに"登場"も リベンジ作品候補は「教場」か「マスカレード」シリーズか

  5. 10

    渋谷区と世田谷区がマイナ保険証と資格確認書の「2枚持ち」認める…自治体の謀反がいよいよ始まった