クレプトマニア、認知症…万引を繰り返す「病気」がある

公開日: 更新日:

 斉藤氏が担当したクレプトマニアのケースには、T字カミソリばかりを盗む人がいた。しかし、その人はヒゲを剃る時にT字カミソリをまったく使わない。化粧品やトイレの芳香剤の窃盗を繰り返す人もいたが、経済的にはとても裕福だった。

「社会的損失があっても、反復して盗む。盗むものは安価で、過去に実刑を受け『もう絶対にやらない』と言っていたはずなのに繰り返してしまう。もし家族がそうなら、クレプトマニアという病気が隠れているのではないかと疑ったほうがいいかもしれません」

 クレプトマニアと並んで、高齢期になって窃盗を繰り返すようになった場合、「前頭側頭型認知症」も疑われる。

 認知症だが「物忘れ」などの記憶障害はあまりなく、窃盗など「反社会的な行動」が目立つ場合が少なくない。本人は罪悪感がなく、なぜ盗んでしまったか理解していない。認知症の症状ゆえの窃盗だからだ。

 前頭側頭型認知症の人すべてが反社会的行動を取るわけではないが、世間に「認知症=反社会的行動」との認識が広まっていないので、「あんなことをしたのに、悪びれた様子が見られない」と批判され、実刑判決を受けることもある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで