美容ジャーナリスト山崎多賀子さん 乳がん闘病記が自分の心のリハビリに
がんを告知され、治療をし、さまざまな思いを体感してきましたが、ずっと「私はがんになったけれど、それが何か?」と言い続けて、世間の偏見をなくしたいと思ってきました。がん患者は世間から排除される存在ではなく、みんなでケアをしながら、患者もそうでない人も共に生きていくべきです。無理に自分はがんだと言う必要はないけれど、言えない社会はおかしい。ヘンに気を使われるのも、同情されるのもイヤ。がん患者は大変だけれど、かわいそうな人じゃないんです。
がんを経験した者がそれを言い続けることで、社会が変わることを信じています。
▽やまざき・たかこ 美容ジャーナリストとして多くの女性の支持を集める。NPO法人キャンサーリボンズ理事。NPO法人CNJ認定乳がん体験コーディネーターとして、日本全国で自らの体験と「キレイな患者」を目指したがん患者向けの美容セミナーを実施している。受講者には男性患者も。著書に「『キレイに治す乳がん』宣言!」(光文社)がある。