運動や食事制限でムリなら 痛風発作「薬で予防」も選択肢
では、尿酸値が高い人はどういう薬を飲めばいいのか? 高尿酸血症には大きく3つのタイプがあって「尿酸産生過剰型」「尿酸排泄低下型」「混合型」に大別される。当然、薬の選択はタイプによって違ってくる。
「健康な人は通常、1200㎎/デシリットルの尿酸が体内に蓄えられていて、うち700㎎/デシリットルが毎日入れ替わります。500㎎/デシリットルが尿として、200㎎/デシリットルが汗として排泄されるのです。尿酸は2割が飲食物として摂取され、8割が体内で生成されるといわれますが、具体的にその患者さんの尿酸生産量は尿酸クリアランス量によって推測します」
尿酸クリアランスとは血中の尿酸がおしっこの中にどれだけ排泄されるかを調べたもの。検査は病院で水を500㏄飲んで排尿、その1時間後に再び排尿してその量を調べるというもの。
「薬は、尿酸産生抑制薬としてザイロリックやアロシトール、フェブリクなど、尿酸排出促進薬としてユリノームやベネシット錠などがあります。さらに、尿中の尿酸を溶けやすくして尿路結石を予防する薬であるウラリットも使われます。これらは尿酸値を下げる薬であって、痛風発作の痛みを抑え、腫れを取る作用はありません。あくまでも痛風発作を予防し、腎臓を守るための薬です」