運動や食事制限でムリなら 痛風発作「薬で予防」も選択肢
「風が吹いても痛い」といわれる痛風発作。体内の尿酸が結晶化して起こる一種の関節痛で、その予備群となる高尿酸血症の患者数は成人の20%を超える。尿路結石も合併しやすい高尿酸血症は血液検査で尿酸値を調べれば簡単にわかるため、警戒している人も多いはずだ。
食事や運動に気を使って尿酸値を減らせば予防できるが、一度身についた生活習慣を改めるのは難しい。そこで薬の登場となるのだが、いつから飲めばいいのだろうか? 腎臓病専門医で痛風治療にも詳しい「松尾内科クリニック」(東京・桜新町)の松尾孝俊院長に聞いた。
■再発予防は6.0㎎/デシリットル以下を目指す
「痛風発作があれば当然、薬物治療を行いますが、問題は痛風発作が起きていない無症候性高尿酸血症のケースです。尿路結石を含む腎障害や心血管障害のリスクが高まる、高血圧や虚血性心疾患、糖尿病、メタボがある場合は、尿酸値8.0㎎/デシリットルでの薬物治療が推奨されています」
その根拠となるのは大規模臨床試験の結果だ。