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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

関東以外の私立医科大学 付属病院数は関東の半分

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 一見して付属病院が少ないことに気づきます。関東では、3ないし4カ所の付属病院を持っているのが当たり前。しかしその他の地域では、関西医大を除いて2病院まで。愛知医科大学は1病院しか持っていません。

 それだけでなく、病床数もかなり少なめです。関東で最少の聖マリ医大(神奈川県)でも1812床、最大の埼玉医大(埼玉県)は実に2641床を保有し、7大学の平均は2231床でした。ところが〈表〉の6大学の平均は1198床。関東と比べて半分しかありません。そのなかで川崎医大だけが、関東と互角の規模を持っています。

 これは医科大学のみに言えることではなく、私立総合大学の医学部でも見られる傾向です。たとえば順天堂大学(東京都)は6病院3126床を有していますし、昭和大学(同)は7病院2736床などとなっています。ところがその他の地域では、近畿大学(大阪府)が3病院1757床、医療系の総合大学である藤田保健衛生大学(愛知県)でも、3病院1931床にとどまっています。

 関東の私立医科大学は、多数の付属病院を展開することで収益を確保しています。しかしその他の地域では、異なる経営戦略を展開していると思われるのです。

【連載】決算書でわかる有名病院のフトコロ事情

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